【S級戦展望】関東S班コンビが今度こそ
高松宮記念杯の余韻も残る中、取手競輪場開設76周年記念「水戸黄門賞(GⅢ)」が6月27日から4日間シリーズの幕を開ける。地元の吉田拓矢と眞杉匠の関東S班コンビが主役の座は譲らない構えで、兄弟連係が期待される吉田有希や杉浦侑吾らとも力を合わせて人気に応えよう。だが、両者の連係を5月宇都宮記念で粉砕して記念初優勝を遂げた寺崎浩平と南修二の近畿S班勢は手強い。阿部将大、山田庸平の九州勢や岩本俊介、新田祐大らも加わってⅤ争いはヒートアップしよう。
直近でも日本選手権や5月宇都宮記念の決勝など印象に残る場面での連係が続いている吉田拓矢、眞杉匠の関東S班コンビ。いずれも近畿勢に行く手を阻まれてⅤを逃したので、3度目の正直で今度こそすっきり決めたいところだ。主役を務めるのはもちろん、地元エースの吉田拓。宇都宮でも準決で上がりタイム13秒6のまくりを決めているように吉田拓は引き続き好調を維持している。今回は自分が主役となるだけに、前回りを買って出るだろう眞杉の動きに集中力高く付け切って、ゴール寸前で差し切ってのワンツーが理想だ。眞杉も年頭に落車はあったが、ウィナーズカップで吉田拓との連係で準優勝してからは積極策を基本に、展開ではヨコの動きも出す事をためらわない眞杉らしい走りで好成績を重ねている。今度は吉田拓の前で男気を見せる番。力ずくでも主導権を奪って出てあとは吉田拓を託す。関東勢はこの2人だけではない。大型先行の杉浦侑吾、吉田有希が勝ち上がってくれば、連係の形も変わる。特に兄弟連係が待望される吉田有は今シリーズに懸ける思いは特別なものがあるだろう。4日間、目が離せないレースをしてくれるはずだ。
前記の宇都宮記念で、吉田拓と眞杉の連係を打ち破って記念初優勝をかっさらったのが寺崎浩平。高松宮記念杯の結果も考慮したいところではあるが、ここも自信を持って臨めそう。南修二は宇都宮の準決で寺崎のまくりを抜いて1着を取っていて、落車が続いた悪い流れは断ち切った。寺崎の踏み出しに付け切れればゴール前で逆転も。
阿部将大、山田庸平、園田匠らの九州勢もなかなかの陣容。3月西武園GⅢを優勝するなど再び軌道に乗ってきた阿部は強気に攻めていきそう。6月久留米記念の準決でまくりに転じた嘉永泰斗をゴール前であっさり捕らえてみせた脚があれば山田のⅤは十分考えられそう。
新田祐大が軸の北勢にも注意したい。新田は全プロで大会新記録のタイムを出して1㎞TTを優勝し、6月防府では準決でトゥルーマンを破り、決勝はラブレイセンのカマシに続いて準Ⅴと、長らくナショナルチームの中心選手として活躍してきた脚はまだまだ落ちていない。先行意欲高い櫻井祐太郎を目標なら力が入るし、成田和也や同期の飯野祐太を従えての自力戦でも侮れない。
和田真久留、小原太樹の神奈川勢と岩本俊介という面子の南関勢も黙っていない。自力勝負を前面に打ち出す姿勢を示している岩本と自力を捨てていない和田が折り合えるかは流動的も、差し脚切れる小原も含め存在感は発揮しよう。
皿屋豊、山田諒、岡本総の中部勢や、佐々木豪、橋本強の愛媛コンビに大川龍二らの中四国も間隙を突いていっての一発を狙う。